ガイドラインに記載された飲食店コロナ対策
2020年08月04日
“一般社団法人日本フードサービス協会”、“一般社団法人全国生活衛生同業組合中央会”は、コロナ対策の基本方針に基づく“外食業の事業継続のためのガイドライン”を協力して作成しています。
ここからは、当ガイドラインに記載された飲食店コロナ対策の中でも、あまり知られていない対策について解説したいと思います。
①順番待ちの来客が増えた場合の対策
当ガイドラインでは、飲食店において、順番待ちの来客が増えた場合の対策について記載しています。
具体的には、“順番待ちの来客が店外におよぶ場合、従業員が間隔を保つように誘導する”という対策ですね。
また、これだけでなく、行列を作らない方法を工夫することも、飲食店が行うべき対策として記載されています。
例えば、整理券を発行し、店外に並ばなくても順番通り入店できるような環境を整えれば、コロナ感染拡大のリスクは低くなるでしょう。
②券売機に関する対策
当ガイドラインには、券売機を導入している飲食店のコロナ対策に関する記載もあります。
具体的には、“券売機を定期的に消毒する”という対策ですね。
これは、非常にシンプルかつ基本的な対策ながら、忘れているもしくは知らない飲食店もあるかと思うため、注意しましょう。
券売機を導入すれば、従業員と来客が接触する機会は確かに減少しますが、商品のボタンやお釣りの返却レバー等は、不特定多数の来客が使用しています。
そのため、定期的に消毒しなければ、来客同士の間でのコロナ感染拡大は防げないのです。
③デリバリーに関する対策
当ガイドラインには、飲食店のデリバリーサービスにおけるコロナ対策に関する記載もあります。
具体的には、“配達ボックスは使用するごとに消毒する”という対策ですね。
配達員の手指消毒等を徹底している飲食店は多いですが、配達ボックスの消毒にまで気が回っていないところは多いでしょう。
特に、料理を入れるボックスの内側は、徹底的にアルコール等で消毒しなければいけません。
これには、配達員と顧客が1度接触しているのをリセットするという意味だけでなく、次の配達において、別の配達員がそのボックスを使用することによって、配達員から配達員へのコロナ感染リスクが高まってしまうのを防止する意味合いもあります。
もちろん、配達する料理の容器は、配達員が直に触れないよう、袋等に入れる必要があります。
④卓上の調味料等に関する対策
当ガイドラインには、飲食店におけるテーブル、カウンター席に置かれた調味料等のコロナ対策に関する記載もあります。
具体的には、“卓上には原則として調味料を置かないようにする”という対策ですね。
これに関しては、徹底できている飲食店がほとんどなのですが、当ガイドラインには、“冷水ポット”を置くことも控えるべきという記載もあるため、そちらも忘れないようにしなければいけません。
ただ、店舗の規模等の理由により、テーブルやカウンター席から撤去するのが難しいという場合は、別の対策を取らなければいけません。
ガイドラインによって推奨されているのは、“来客が入れ替わるたびに、アルコール消毒液、次亜塩素酸ナトリウム、台所用洗剤(界面活性剤)で清拭または用具の交換を行う”という対策です。
しかし、例えば回転率の高い飲食店において、毎回このような対策を取るのは容易ではありません。
そのため、多少他の業務に影響が出たとしても、調味料や冷水ポットは席から撤去するべきだと言えます。
〇まとめ
ここまで、“外食業の事業継続のためのガイドライン”に記載された、飲食店が忘れがちもしくはあまり知らないコロナ対策について解説してきました。
ここ最近、コロナの影響によって閉店する飲食店の数は、一気に増加しています。
また、あらゆるエリアで新規感染者数も増加していますので、盤石の対策でこの苦境を乗り越えなければいけません。