飲食店における無断キャンセルへの対処法

2019年11月05日

無断キャンセル

飲食店において、トラブルや損失の原因になることがあります。
それが、予約の“無断キャンセル”です。
今回は、予約の無断キャンセルが発生した場合に飲食店が負うことになる損失、そして無断キャンセルへの対処法について解説したいと思います。
飲食店のオーナーはぜひ参考にしてください。


〇飲食店が予約の無断キャンセルをされた際の損失について

 

飲食店が予約を無断キャンセルされてしまうと、当然、本来得られるはずだった利益を得られなくなります。
飲食店の予約客の中には、コース料理を予約するような方も多いですが、コース料理以外にも、当日注文が入っていた可能性を考えると、得られなくなった利益はとても大きいものだと言えます。
また、当日ギリギリになって無断キャンセルされた場合、予約客が訪れる時間までキープしていた席も無駄になってしまいます。
もっと言えば、コース料理の予約が入っていた場合、そのコース料理を作るために、本来は仕入れない食材などを仕入れることもあります。
しかし、予約を無断でキャンセルされてしまうと、そのような仕入れにかかった費用も無駄になります。
つまり、飲食店において予約の無断キャンセルが発生すると、本来得られるはずの利益を得られないばかりか、ただただ損失を生み出してしまうことも考えられるということです。

 

〇飲食店における無断キャンセルへの対処法

 

では、飲食店における予約の無断キャンセルは、どのようにして防げばいいのでしょうか?
具体的には、以下のような対処法が挙げられます。

①キャンセル料を設ける
これは非常にポピュラーな対処法です。
期日以降に予約をキャンセルする際には、キャンセル料が発生するということを事前に伝えておけば、当日ギリギリになって無断キャンセルが発生するのを防ぎやすくなります。
もちろん、それでも当日に無断キャンセルが発生し、キャンセル料の支払いも行われない場合は、予約客に損害賠償請求をする必要があります。

②予約特典を設ける
例えば、予約客にはドリンクやメニューを1品サービスするなどの特典を設けることで、無断キャンセルは多少減らせるでしょう。
また、予約特典を設ければ、単純にサービス目当てで予約し、来店する客が増加することも考えられます。

③デポジット制を導入する
デポジット制とは、予約を承る際に、予約客から“預り金”をいくらか受け取る方法のことを言います。
この制度を導入すれば、当日予約客が訪れず、連絡がつかないというような状況になったとしても、飲食店はある程度の金額を確保することができます。
ただ、当日しっかり予約客が来店した場合は、その際に預り金を返金します。

 

〇どんな飲食店で無断キャンセルが発生しやすいのか?

 

無断キャンセルが頻繁に起こるという飲食店は、以下の“無断キャンセルが発生しやすい飲食店”に当てはまっていないかどうかを確認しましょう。

①予約客の氏名だけで予約を承る
予約客の氏名だけで予約を承ってしまうと、当日ギリギリになって予約を取り消されたとしても、連絡することができません。
したがって、「予約取り消しの連絡を入れなくてもいいだろう」と考える予約客が増えてします。

②受付時の対応が悪い
受付時の対応が悪い飲食店は、予約客が予約のキャンセルを行う場合、「あの店には連絡したくない」と思われがちになってしまいます。

③後日確認をしない
予約客からの予約があった後日、あるいは予約日の直前などに予約確認をしない飲食店は、予約客に不信感を与えてしまい、無断キャンセルされやすくなります。

 

〇まとめ

 

ここまで、飲食店における予約の無断キャンセルについて解説しましたが、いかがでしたか?
予約の無断キャンセルは、飲食店にとって非常にダメージの大きいものであり、予約人数が多ければ多いほど、防がなければいけないものです。
そのため、頻繁に発生するという飲食店は、必ず今回解説したような対策を取るようにしましょう。