学生が多いエリアの飲食店は苦戦する?
2019年07月09日
飲食店の開業を目指す方の中には、学校が多く立ち並び、学生が多く行き交うエリアでの開業を検討している方もいるでしょう。
学生が多いエリアの飲食店は、一見多くの集客が見込めそうですが、実は経営に苦戦するケースも珍しくありません。
今回はその理由と、学生が多いエリアで効果的に集客する方法について解説します。
○学生が多いエリアの飲食店が苦戦しやすいワケ
学生が多いエリアの飲食店が苦戦しやすい理由は、主に以下の2つです。
・学生の数が少なくなるシーズンがある
たとえ学校が多く立ち並び、学生が多く行き交うエリアであっても、シーズンによってその数にはかなり違いがあります。
例えば夏休み、冬休みの時期になると、目に見えて行き交う学生の数は少なくなります。
また大学が多いエリアの場合、春先は新入生を含めた多くの学生で溢れていることが多いですが、夏場に近づくと少しずつ大学に通わなくなる学生が増えたり、学生生活に馴染めない新入生が退学したりすることで、徐々に学生の数は減っていく傾向にあります。
したがって学生が多いエリアの飲食店は、多くの集客が見込めるシーズンがある反面、ガタッと売上が落ちるシーズンもあるため、安定した経営をするのが難しくなります。
・客単価が低くなりがち
学生が多いエリアで飲食店を経営する場合、当然主なターゲットは学生になります。
ただ学生はサラリーマンやOLに比べて、お金を持っている方が少ないです。
したがって、例えば一般的に安いとされる500円のランチを提供しても、学生には良心的と思ってもらえない可能性があります。
つまり学生が多いエリアの飲食店は、オフィス街などの飲食店よりもメニューの価格を低くせざるを得ず、集客により力を入れなければ、なかなか売上を伸ばすことができないということです。
またライバルとなる学校の食堂は、非常に安価でメニューが提供されていることが多いため、売上を伸ばすためには、価格を安くするだけでなく、学生向けの大盛りメニューなども充実させる必要があります。
○学生が多いエリアで効果的に集客する方法
学生が多いエリアで飲食店が効果的に集客するには、上記のように学生に向けたサービスを充実させつつ、もっと視野を広げる必要があります。
おすすめの方法は以下の通りです。
・サラリーマンもターゲットにする
先ほども解説したように、学生が多いエリアだからと言って、学生のみをターゲットにすると、売上がガタッと落ちるシーズンが生まれてしまいます。
したがって、周辺で働くサラリーマンもターゲットにし、できるだけ安定した経営ができるように工夫しましょう。
駅が近いエリアやオフィス街が近いエリアであれば、なおさらこの方法はおすすめです。
・ディナータイムの学生向けサービスを充実させる
学生が多いエリアで飲食店を開業する場合、ランチの時間帯はある程度集客できても、学校が終わって帰宅する学生も増えるディナーの時間帯は、あまり集客できないことが多いです。
したがって、ディナーの時間帯にしか利用できない学生向けサービスを充実させれば、より効果的に集客できるでしょう。
具体的には、大学の飲み会サークルなどで利用しやすいように、ディナータイムのアルコールの価格を安くしたり、時間無制限の飲み放題サービスを提供したりといった工夫が挙げられます。
またこの方法で集客に成功すれば、“学生に良心的な店”と認識してもらえるため、口コミでさらに学生が取り込める可能性も高くなります。
○まとめ
学生が多いエリアの飲食店が苦戦しやすい理由、そして学生が多いエリアで効果的に集客する方法について解説しました。
今回解説したことをまとめてみましょう。
まず学生が多いエリアの飲食店が苦戦しやすい理由は、学生の数が減るシーズンがあること、客単価が低くなりがちなことです。
またこれらの問題を解決するためには、ターゲットの幅を広くし、昼も夜も学生に通ってもらいやすい飲食店にする必要があります。