物件選びの際に重要な“認知性”のチェック

2019年06月29日

認知

店舗物件を選ぶ際には、まずエリアや規模などで絞り込み、候補となる物件をいくつかピックアップします。
候補物件をピックアップした後は、各物件の細かいチェックに移るのですが、必ずしておくべきチェックの1つに、“認知性”のチェックがあります。
したがって今回は、この物件の認知性のチェックについて解説します。

 

○物件選びの際に重要な“認知性”のチェックとは?

 

物件選びの際に重要な認知性のチェックとは、その物件の存在を通行人に気付いてもらえるかどうかをチェックすることを言います。
どれほど通行量が多い立地であっても、店舗の存在に気付いてもらえなければ、開業後の経営に苦戦することが考えられます。
したがって、入居先の候補となる店舗物件では、必ずこの認知性のチェックを行わなければいけません。

 

○物件選びの際に重要な認知性のチェック方法

 

認知性のチェックは、以下の3つの視点から行います。

位置
まず、その物件がどの位置から見えるのかについてチェックします。
店舗の正面から見て、左右両方に伸びる歩道、向かい側にある歩道はもちろん、近くに駅や商業施設がある場合は、そこから見えるのかどうかもチェックしましょう。

対象
物件における、どんなものが見えるのかについてもチェックします。
具体的には、店舗物件の建物、間口、看板などが挙げられます。

見え方
見える位置と対象がわかったら、どのように見えるのかについてもチェックしましょう。
そのためには、障害物がないかどうか、周りに店舗や看板が同化してしまうような色合いのものはないか、などについて確認します。

 

○物件選びの際に重要な認知性のチェックで気を付けること

 

認知性のチェックは、甘く評価してしまいやすいという傾向にあります。
これから店舗のオーナーとなる方が、“これだけ大きな看板があれば、多くの人に見てもらえる”と感じていても、実際はほとんど気付いてもらえないというケースは少なくありません。
したがって認知性のチェックは、以下の点に気を付けて行いましょう。

遠くからでも見えるかどうか確認する
通行人が建物や看板を見て、“どのような店舗か”ということを認識し、実際入店するか否かを決めるまでには、少し時間のズレがあります。
したがって、20~30m手前には通行人の目に入るように、看板などが設置されているかどうかは確認しておきましょう。

1階に看板があるかどうかを確認する
階上店舗や地下にある店舗は、店舗の外観自体が外から見えるわけではないため、1階に看板があるかどうかが、認知性を高める上でとても重要になります。

見えづらい字になっていないかを確認する
いくら建物や看板が遠くから見える場合でも、暗かったり、文字が小さかったり、フォントの関係で文字が読みづらかったりすると意味がありません。
また何の店舗かわからない場合、メニューの種類や価格がわかならい場合も、集客はしにくくなることが予想されます。

 

○物件選びの際に重要な認知性の評価について

 

物件の認知性の評価は、先ほど解説した各位置からの見え方を数値化し、それらを合計した数字で評価します。
またもっと簡単な評価方法で言うと、候補となる物件において、先ほど解説した各位置から写真を撮影し、後々比べてみるという方法もあります。
この方法であれば、見え方を数値化しなくとも、どの物件が1番認知性に優れているのかがわかるでしょう。

 

○まとめ

 

物件選びの際に重要な“認知性”のチェックについて解説しました。
認知性が高い物件を選ぶことで、集客のチャンスは大幅に増加することが考えられます。
逆に認知性が低いと、本来集客できるはずだった来客まで逃してしまうこともあるため、注意しましょう。
例えばロードサイドにある店舗などは、遠くからでも存在がわかるような状態でないと、すぐに車で前を通過されてしまいます。