居抜きの際は設備の耐用年数を見てみよう!
2018年11月05日
居抜きによって建物や設備を取得する際は、すでに経過した分の年数を差し引いて耐用年数を計算する必要があります。
すでに経過した建物や設備の耐用年数を把握しておく事も大事ですが、居抜きの際に取得する事が多い設備の元々の耐用年数も、しっかり把握しておかなくてはいけません。
○居抜きの際は細かい耐用年数も把握しておくべき
居抜きの際は複数の設備を一気に取得する可能性が高い為、同じジャンルの資産でも細かい耐用年数を把握しておくべきでしょう。
例えば、居抜きで取得する事が多い事務机や事務イス、キャビネットの耐用年数です。
これらの資産にももちろん耐用年数が定められていますが、“何で出来ているか”で耐用年数は変わってきます。
建物が鉄筋コンクリート造なのか木造なのか、はたまたレンガ造なのかによって耐用年数が違うのと同じ考え方です。
事務机や事務イス、キャビネットは、金属で造られているものは15年という耐用年数が定められています。
従ってもし居抜きによって店舗を開店させた時点で5年経過していたとしても、計算するとまだ耐用年数は6年残っている事になります。
ただこれが“金属製以外”の事務机、事務イス、キャビネットなのであれば、耐用年数は変わります。
金属製以外のものは、8年というまた違った耐用年数が定められています。
従って、同じ様に居抜きによって店舗を開店させた時点で5年経過している場合、計算すると、耐用年数は3年という事になってしまいます。
同じジャンルの資産でも、これだけ居抜きで取得する設備の耐用年数には違いがあるのです。
取得する設備が“何で出来ているか”は、居抜きの際にしっかりチェックしておきましょう。
○こんなものにも耐用年数は定められています!
一般的には“設備”という認識があまりないものにも、耐用年数が定められているケースがあります。
代表的なものをいくつか紹介すると、まず“マネキン”が挙げられます。
居抜きでアパレルショップやブティックショップを経営しようと考えている方であれば、取得する可能性が多いにあります。
マネキンにはあまり設備というイメージはありませんが、集客をするにあたって重要なものとして、設備にカウントされています。
ちなみにマネキンの耐用年数は2年です。
また“時計”にも耐用年数が定められています。
居抜きでどんな事業を行う場合でも、時計は必要不可欠でしょう。
時計にも10年という耐用年数が定められていて、れっきとした減価償却の対象資産として認められています。
居抜きの際の耐用年数は、経過した年数を把握する事ばかりに気が行きがちですが、事前に減価償却の対象資産となるもの、元々の耐用年数を把握しておくのも大事な事です。